ジャン・グロを引き継いだ、ヴォーヌ=ロマネ屈指のドメーヌ1995年ジャンは引退して、息子ミシェルがドメーヌを継ぎ、ドメーヌ・ミシェル・グロが誕生した。この先代のジャン・グロ時代に生み出された銘酒の数々、1928年のシャトー・マルゴーも霞む、優美さの極致とも思われる1986年のリシュブールの素晴らしさ等々が、今に至るドメーヌの威光の礎となっている。だが実際にドメーヌの運営をおこなってきたのはジャンの妻メリーであるし、加えてその優れたワインを生んできたのは現在の当主ミシェルに他ならず、ジャン・グロの栄光はミシェルの手になるものといっても過言ではないのである。ここでグロ家の歴史と現在に触れておくと、家系としては1500年代まで遡ることが出来る由緒ある家柄だが、ワインに関係するのは先代ジャンの4代前、アルフォンスから始まる。 ラトゥール家の娘と結婚したアルフォンスはヴォーヌ・ロマネに居を構え、その息子ルイ・ギュスターヴは1800年代後半リシュブールを購入する等、ドメーヌは徐々に拡大する。 ルイ・ギュスターヴの息子ジュールには2人の息子があったが、1人は第一次世界大戦で亡くなり、残ったもうひとりの息子ルイがドメーヌを相続。この段階でクロ・ヴージョ、グラン・エシェゾー等が加わる。このルイの息子がジャンであり、他に3人の兄弟がいた。長兄のギュスターヴと姉コレットは、ドメーヌ・グロ・フレール・エ・セールを設立。末弟のフランソワはドメーヌ・フランソワ・グロを設立、後に娘のアンヌとともに経営にあたり、ドメーヌ名もアンヌ・エ・フランソワ・グロとしたが、現在はアンヌが父フランソワから全て引き継ぎ、名前もドメーヌ・アンヌ・グロとなった。ミシェルにはもうひとり妹がいるが、彼女アンヌ・フランソワーズはポマールのドメーヌ・パランに嫁ぎ、自身が相続した畑のワインはドメーヌ・A・F・グロの名称で生産している。クロ・ヴージョとヴォーヌ・ロマネのクロ・デ・レアがなんといってもドメーヌのフラッグシップ。リシュブールを相続で失ってしまった現在、ドメーヌ唯一のグラン・クリュであるクロ・ヴージョだが、場所はクロ最上部にある、ル・グラン・モーペルテュイと呼ばれる最も評価の高い区画。またヴォーヌ・ロマネのプルミエ・クリュ、クロ・デ・レアはレ・ショームの下部に位置する2ヘクタール強の区画で、グロの単独所有となっている。これらに加え、ドメーヌ最大の面積を誇るオート・コート・ド・ニュイの赤も見逃せない。ニュイ・サン・ジョルジュの西の高台、シュヴレの集落周辺にある8ヘクタール強の畑から生まれるが、その安定感あるワインは、ドメーヌの力量を推し量るに十分の出来。飾ることのない、控えめすぎるくらいの人柄のミシェルではあるが、ドメーヌの運営には積極的で、最近もモレやシャンボールに区画を購入し、ミシェル・グロとしてのドメーヌ拡大も徐々に推し進めている。 ＜インポーター資料＞ ＜リアルワインガイド誌より抜粋＞コート・ド・ニュイの中心部、ヴォーヌ・ロマネにあるミシェルグロのドメーヌは、1830年に当時のグロ家がそこに定住したことにより始まりました。現在も23ヘクタールの区画を開発しています。 ドメーヌの宝は、1860年の買収以来、グロ家によって単独所有としてヴォーヌ・ロマネ一級畑クロ・デ・レアです。今日、このドメーヌは七代目であるピエール・グロは、彼の父であるミシェルのバックアップを受け日々発展を続けています。 情熱的でありながら非常に厳格なピエールは、ブドウの木から瓶詰めまで、生産のすべての段階をマスターし、ワインの開発において絶え間ない注意を払っています。 ピエールはワイン造りの仕事や難しさへの取り組みを皆様にご紹介すると共に、 ワインに込める情熱をご理解いただき、皆様と分かち合いたいと願っております。 ＜ミシェル・グロ公式ページより抜粋＞